[pp.471-476]
野々村 敦子,増田 拓朗 (香川大学)
要旨:
都市の高温化は近年,大規模都市だけではなく中規模都市にもみられ,抑制するための対策が急がれている。その一つに,樹林による日射遮断効果や植物の蒸発散による冷却効果など緑地の機能を活用することが挙げられるが,それにはまず,都市の緑地分布の現状把握が不可欠である。本研究では,多種多様な植生が分布する都市において分光反射特性を利用した緑被率推定方法を検討した。地上分光反射率測定を実施し,これまでに緑被率推定のために提案されてきた指数について,活力度が異なる場合でも葉面積率が推定できるか調べた。さらに,Terra/ASTER 衛星データに適用し,人工衛星データを利用した解析の妥当性を明らかにした。
キーワード:
緑被率,分光反射特性,衛星データ