[pp.297-302]
奥村 清香,松橋 隆治,吉田 好邦 (東京大学)
要旨:
本研究では,ホスト国の持続可能な発展(以降SD と表記)に貢献するCDM プロジェクトの推進を目的とし,プロジェクトのSD 貢献度算出ツールを構築し,これを用いて具体的なCDM プロジェクト67 件を評価した。その結果,SD 貢献度はメタン関連プロジェクトで高い傾向にはあるが,プロジェクトの種類等から一意に決まるものではなく,個別評価が必要との示唆を得,提案手法の有用性が示された。また,DEMATEL 法を用いてSD 指標を階層構造化することで,指標間の影響関係を体系的に捉えることができ,またDEMATEL 分析結果より重みを算出することで,プロセスを簡略化することができた。
キーワード:
CDM,持続可能な発展,DEMATEL法,プロジェクト評価