[pp.237-242]
長澤 恵美里,藤田 壮,大西 悟 (東洋大学,(独)国立環境研究所)
要旨:
川崎エコタウンを対象に,循環型の生産施設の生産技術を工程ごとに分節化して,各工程のCO2排出量削減への寄与度を分析するプロセスを構築した。循環型のセメント産業,製鉄業,ステンレス産業を対象として,新規資源利用効率,リサイクル資源利用効率,新規資源転換エネルギー利用強度,リサイクル資源エネルギー利用強度,中間資源転換エネルギー利用強度,資源循環の代替率を定義して,その比較分析を行った。その結果,資源循環の代替率を向上させることで,CO2排出量を抑制することができることが明らかとなった。また工程を分析化し生産関数を導くことでCO2排出量を算定し,技術要素を抽出した結果として,循環型の生産施設における技術要素とそのCO2の限界的効果を定量的に算定した。
キーワード:
循環型社会,産業共生,川崎エコタウン,資源循環技術,循環技術評価指標