[pp.159-164]
ファン ツチュン,木下 剛,田代 順孝 (千葉大学)
要旨:
本研究では国内の植物園72 園の基本属性と展示内容を調査し,それらの植物園の展示空間構成要素を集計・分析した。国内の植物園は1960 年代から大量に設立され,面積10ha 以下の植物園が多いことがわかった。また,園内施設と展示内容の集計により,植物園は多様な展示内容をもち,来園者へのサービスと自然教育の役割を重視していることが分かった。展示空間の構成要素の主成分分析とクラスター分析の結果,国内の植物園の展示空間の構成は自然環境型,展示重視型,レクリエーション型と温室観賞型に分けられ,特徴的な展示空間を持つ植物園が多くみられた。いかに各園の特色を発揮し,国内の植物園の水準を向上させるかが今後の課題となる。
キーワード:
植物園,展示空間,空間構成,構成要素