[pp.135-140]
一場 博幸,栗原 雅博,下嶋 聖,中島 敏博,古谷 勝則,加藤 峰夫 (田園都市研究所,電力中央研究所社会経済研究所,東京情報大学,千葉大学,横浜国立大学)
要旨:
近年,登山道の荒廃や植生地の踏みつけ,し尿の散乱が山岳性自然公園の問題になっている。本研究では,尾瀬国立公園の至仏山をケース・スタディにして,利用者タイプ,利用行動パターン,至仏山の保全・利用意識について調べた。これによって至仏山利用実態の全体像が明らかになった。さらに,保全のための利用対策上の課題として,インフォメーション機能の強化策の検討,登山道や利用施設の総合的な検討,利用調整(例えば団体の小分割化)や自然ガイドの積極的活用の検討が必要であることが明らかになった。
キーワード:
自然公園,尾瀬,至仏山,利用調整,環境保全