[pp.379-384]
南 正昭,谷本 真佑,安藤 昭,赤谷 隆一 (岩手大学)
要旨:
近年,地方都市では,都市の郊外への拡大に伴う中心市街地の空洞化が進み,中心市街地と周辺地域の棲み分けに関する再考が求められている。本研究では,盛岡都市圏を対象に,中心市街地と2つの周辺地区との間の交通利用特性をアンケート調査により分析し,地区による交通ニーズを比較することを通して,交通環境の整備に有用となる知見を得ることを目的とした。特に,バス交通を主体とする公共交通の利用実態,および冬季の交通利用実態に着目し,交通目的と利用交通手段,夏冬の利用交通手段,バス交通の評価に関する分析を行った。中心市街地へ向けた多様な交通ニーズの存在を明らかにするとともに,今後の交通施策に関する考察をまとめた。
キーワード:
中心市街地,交通ニーズ,バス交通