[pp.199-204]
中島 敏博,田代 順孝,古谷 勝則 (千葉大学)
要旨:
本研究では継続的な緑地保全活動を実現するために,都市近郊住宅地の住民が緑地保全活動へ参加意欲を持つまでのプロセスと可能性を明らかにすることを目的とした。住民は既知,体験,日常利用,評価,市民活動への参加希望という5段階の過程の中で,緑地との関わりを発展させていく。こうした利用は居住地から1,000m以内に緑地がある場合に発展する可能性が高く,緑地の規模が10ha以上であれば緑地保全活動への参加に対してより積極的になることが言えた。また,居住地から1,000m以内に1ha以上の緑地が1箇所程度だと緑地の評価が低くなり,住民と緑地との関わりが発展しない可能性も示唆された。
キーワード:
緑地,緑地保全活動,都市近郊