[pp.31-36]
池貝 隆宏 (神奈川県環境科学センター)
要旨:
河川流域の環境評価として,事業所や家庭などの点源負荷と並び,流出農薬の負荷は重要であり,これを的確に評価する必要がある。本稿では,農薬の流出をフガシティモデルを用いてモデル化し,地域的な偏りの大きい農薬の使用状況を反映した流域別流出量推定法を検討した。この方法を用いて,神奈川県内河川における249種の農薬の流出量を算出し,環境負荷が大きなPRTR対象外農薬の寄与,排出源別の環境負荷の寄与等を流域単位で把握できることを示した。
キーワード:
農薬流出,フガシティモデル,流出量推定,流域