[pp.467-472]
中口 毅博,工藤 浩,三浦 秀一 (芝浦工業大学,岩手県環境保健研究センター,東北芸術工科大学)
要旨:
本研究では,小規模の市町村を含めた全国市町村別の民生部門業務のエネルギー消費量およびCO2排出量の推計を行った。そのために岩手県を事例として,従業員数30人未満の小規模事業所の原単位を把握し,全都道府県の従業者規模別原単位を算出した。この原単位に当該市町村の従業員数30人未満事業所の従業員数および従業員数30人以上事業所の従業員数をそれぞれ乗じることによって,全国すべての市町村の2000年のエネルギー消費量およびCO2排出量を推計した。その結果,市町村の人口規模別にエネルギー消費量の構成比をみると,都市ガスを除き,人工30万未満の中小市町村で約6割を占めることが明らかになった。これは中小都市における地球温暖化防止対策の重要性を示しているといえる。
キーワード:
二酸化炭素排出量,地球温暖化,温暖化防止対策,市町村,民生部門業務