[pp.181-186]
藤原 千尋 ((財)知床財団)
要旨:
国立公園の管理手法を検討する際,重要な基礎データとなるのが利用者数である。本研究は,1)知床国立公園を事例として,知床連山の各登山口に利用者数計測のための自動カウンターを設置し,その有効性を検証すること,2)カウンターデータと入山簿を用いて,他地域でも実行可能でかつ正確な利用動態の把握方法を検証・提示することを目的とした。その結果,カウンターは捕捉率の測定を行えば,適切に利用者の通貨人数を把握できること,入山簿を用いてカウンターデータを分析することにより利用動態が把握でき,過剰利用問題について検討する際の基礎データになることが明らかとなった。
キーワード:
カウンター,利用者数,利用動態,知床国立公園,世界自然遺産