[pp.95-100]
松島 肇,愛甲 哲也 (北海道大学)
要旨:
本研究は,早くからPersonal Watercraft (PWC)利用の問題に取り組んでいるアメリカ合衆国に注目し,特にNational Park Service (NPS)の所管地における事例を中心として行政,環境保護団体,業界団体といったPWCを取り巻くさまざまな動向を把握することにより,我が国の水域における今後のPWC利用の管理に有効な手法を検討することを目的とする。NPSは,PWCを他の動力船と区別して規制対象としており,一部の国立レクリエーション地域や国立海岸を除き,その利用を禁止していた。その根拠に関しては業界団体からの異論もあるが,NPSの設立目的からも支持されていた。アメリカではPWC利用の規制だけでなく,利用者の啓発等,さまざまな取り組みが行われており,我が国でも早急な対策が望まれる。
キーワード:
水上バイク,国立公園局,アメリカ合衆国,利用,管理,規制