[pp.459-464]
大野喜智,岡野雅通,恒見清孝,盛岡 通 (大和ハウス工業(株),大阪大学,(独)産業技術総合研究所)
要旨:
日本国内において,循環型社会の形成へと向けたリサイクル法が次々に成立している。技術・システムの面からこの流れを概観すると,低付加価値なものへの再生,すなわちカスケードリサイクルによる資源循環が主流となっており,持続可能な社会のための高度循環システムへの進化・移行を考慮することが必要不可欠である。本論文においては,鉄鋼業における環境対応技術・インフラを有するひょうごエコタウンにおけるマテリアルバランスを示した上で,ミクロレベルの対象を評価するための概念としての資源生産性指標を提案し,兵庫エコタウンを評価した。その結果,現在の状況から資源生産性で16%の向上を図ることが可能であることを明らかにした。
キーワード:
資源生産性,高度循環システム,冷鉄源溶解炉,ガス化,ASR