[pp.433-438]
栗原雅博,古谷勝則 (千葉大学)
要旨:
霧ヶ峰の歩道周辺における二次草原の植物群落の特徴を明らかにするため,歩道を代表する73地点に調査枠を設け種組成調査を行った。DCA及びTWINSPANにて分析を行った結果,まず,DCA第1軸と標高とに中程度の相関が見られた。また,DCA第2軸と乗算優占度と中程度の相関があり,種の特徴やTWINSPANの結果も合わせると標高と攪乱が歩道周辺において異なる種組成を生む主要な要因となっていることが明らかになった。また,高標高では攪乱されやすい環境にあり大群落を構成する種や荒地性の植物の頻度が高く,低標高では高地性の種が多く地域を特徴づける種も見られるという特徴が明らかになった。
キーワード:
二次草原,歩道,種組成,標高,攪乱,霧ヶ峰