[pp.383-388]
嵐 紀夫,玄地 裕,八木田浩史 ((独)産業技術総合研究所 )
要旨:
オフィスビルの省エネルギー策の一環としてエレベーターの運行台数削減の効果について評価した。常時5台のエレベーターが群として運行されている高層オフィスビルのエレベーターについて,混雑時及び閑散時にエレベーター運行台数を1~3台停止した際の利用者の待ち時間の増加ならびにエレベーターの消費電力の低減を予測した。その結果,混雑時は1台の停止,閑散時は2台までの停止であれば待ち時間の増加は許容できる範囲内におさまり,これによって1群のエレベーターの電力消費量を1日あたり 90kWh 削減できることが示された。これによるCO2 の削減ポテンシャルは年間およそ13.7ton-CO2/年と予想された。
キーワード:
オフィスビル,省エネルギー,エレベーター,待ち時間