[pp.247-252]
平野勇二郎,新津 潔,大橋唯太,一ノ瀬俊明 (埼玉大学,(独)国立環境研究所,岡山理科大学)
要旨:
都市の高アルベド化による暑熱環境緩和効果を明らかにするための基礎研究として,屋外に設置したコンクリート面に高アルベド塗料を塗布した際の表面温度と熱収支の変化を観測した。観測は厚さ8cmのコンクリートブロックを並べた3m×3mのコンクリート面に高アルベド塗料を塗布して行った。この表面温度の観測結果から,最もアルベドが高い白色塗料の塗布面は,塗布を行っていないコンクリート面と比較して日中に10°C以上低温度であることなどが示された。また熱収支解析結果から,午前中の温度上昇時は白色塗料の塗布面では大気から塗布面への下向き顕熱フラックスが生じていることなどが示された。
キーワード:
高アルベド塗料,表面温度,熱収支,観測,都市熱環境