[pp.201-206]
坂部創一,関口義一,山崎秀夫 (創価大学,東海大学)
要旨:
近年,種々の分野でQOL(Quality of Life)研究が徐々に増加している。環境政策も,最終的な目標は環境サイドからの人々のQOLの向上にあると考えられる。しかし,環境分野でのQOL研究は数少ない。そのため,「環境政策等による環境満足度の向上が個人や集団のQOLをどの程度向上させることが可能か」という問に対する基礎的な研究も我が国では殆どみられない。本論文は,この問に対する計量手法的な研究である。今回は,今後のグローバルスタンダード候補の一つであるWHOQOL26指標を適用した。これに,新たにウェイトを付加して,信頼性・妥当性の検証後,環境問題への手法的適用例を提示し,その特長を考察した。
キーワード:
QOL,WHOQOL26,ウェイト法,環境満足度