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環境情報科学学術研究論文集18 (2004年)

[pp.195-200]

米国ワシントン州シアトル市における開発権移転制度に関する考察

宮本克己 (東京大学)


要旨:
本稿は,シアトル市で適用されている最近のTDR制度のその具体的事例につき考察したものである。シアトル市において1985年ダウンタウン計画に初めて導入された開発権移転制度は,その後,TDR銀行の創設(1988),州成長管理法(1990)を経て郡総合計画におけるTDR制度とリンクし,郡部の田園地域からダウンタウン市街地への開発権移転を受け入れるべく市・郡TDC制度 (1998)を市条例に追加制定した。これは,田園地域から開発権を購入することで,ダウンタウンにおいて開発密度の割り増しを可能とするもので,田園地域保全とダウンタウン開発を同時併行的に進行させるものである。また,シアトル市では,近隣計画の立案主体はあくまでも住民にあり,その郡,市総合計画との整合性を図るシステムも明確化されている。さらに,計画の実施プログラムは一覧公示されており,TDRはその中でオープンスペースTDR,ランドマークTDR,市所有地TDRなど対象に応じた多様な手法としてその適用が試みられている。


キーワード:
開発権移転,シアトル市,オープンスペース,容積率,土地利用