[pp.161-164]
大澤啓志 (日本文理大学)
要旨:
地方都市での住民による街路緑化の実態を把握するため,別府旧市街地において調査を行った。範囲約200m×500mの悉皆調査により,計251サンプルの接道部緑化地が確認された。緑化地は2m以下の小規模なものが多く,その長さの合計は約722mと計算され,調査道路総延長の約19%に相当した。緑化の内容は,園芸植物による鉢植えが大半を占め,サンプル別の出現頻度では別府市独特の植物種は特には見受けられなかった。一方,半恒久的な緑化と捉えられる樹木の地植えも多く確認され,自生種および園芸・栽培種他で約80種と多様な植物が生育していることが明らかになった。
キーワード:
緑化,狭隘な街路,旧市街,地方都市