[pp.335-340]
押田 佳子,上甫木昭春 (大阪府立大学)
要旨:
本研究では,大阪湾沿岸域の海浜34地点に生育する海浜植物とその他の植物の現状を種数,多様度,占有割合から捉え,これらに影響すると考えられる3つの環境特性(物理的特性,人為的特性,立地タイプ)の現状を把握し,関係性を捉えた。その結果,その他の植物の生育を抑え,海浜植物を保全していくには,(1)広面積の海浜の確保,(2)開放性の高い海浜の創出,③適切な利用と管理の実施などが必要であることが明らかとなった。また,海浜植物の種数,多様度,占有割合に対して,3つの環境特性が影響する順位は異なることが明らかとなった。
キーワード:
海浜植物,その他の植物,種数,多様度,占有割合,環境特性