[pp.259-264]
今堀 洋子,盛岡 通 (NPO法人 イ・キューブ,大阪大学)
要旨:
資源生産性を高めるために,「モノの所有からその機能を利用する社会」に移行するには,モノを提供する側,それに携わる利害関係者,そしてユーザーにもそれぞれ変革が求められている。本研究では,米国で提唱されているサービサイジングという定義及び,サービサイジングの3つのレベル,すなわち,サービス提供,機能提供,製品提供を採用し,特に生活に密着した家電製品を対象として取り上げた。家電リースの社会実験を実施し,まずは,社会実験のスキームを組み立てる過程や,実際にモニターからのアンケート調査から明らかになったことから,家電リースの課題を提示した。更に,課題を踏まえて,家電リースのビジネス・モデルの検討及び,家電製品全般の機能提供の可能性を,家電の種類,使い方などから3つに分類し検討した。
キーワード:
サービサイジング,資源生産性,家電,製品提供,機能提供,社会実験