[pp.135-140]
増田有希子,宮崎 均,小林 昌史 ((株)都市計画設計研究所,前橋工科大学)
要旨:
離島にはさまざまな制約があるため,本土と同様の生活条件を備えることは極めて困難なことである。本研究は近接した島との相補関係を築くことによって,離島住民の生活向上を図るネットワーク型の計画手法の提案を行うことを目的とする。対象を長崎県宇久島とし,宇久島住民の生活圏,住民による生活環境評価をアンケート調査により把握し,分析を行った結果,島魅力となる可能性のある自然と交流を地域特性としたまちづくりを行うことが有効であるという結論を得た。現在の生活環境を破壊せずに都市的機能を配置することによって,各島の固有性を尊重した地域振興策を提案することが可能となる。
キーワード:
ネットワーク,宇久島,生活圏,生活環境評価,定住意識,期待交流人口