[pp.71-76]
沢田 治雄 ((独)森林総合研究所)
要旨:
可視・近赤外および中間赤外を用いて積雪域を判別する指標S3をSPOT衛星Vegetationセンサの10日間合成データに適用した。地表観測において障害となる雲,その他のノイズは季節変動モデル処理(LMF処理)によって衛星データから削除した。地上データとして,日々のアメダスの積雪深データを利用し,SPOT衛星の10日間合成データと同様のアルゴリズムで対応する積雪データを作成した。このアメダスデータの処理によって,積雪日数が約30日以下の箇所では積雪が把握できないことが分かった。SPOT衛星データと地上データとの相関係数は0.90となったが,衛星データの方が過大推定となる傾向が確認された。一方,数ヶ月間の積雪のある場所でも衛星データでは識別できないことがあった。
キーワード:
リモートセンシング,積雪分布,積雪指標,SPOT衛星,時系列モデル処理