[pp.53-58]
山藤 憲明,福岡 隆,北山 正文 (立正大学,広島工業大学)
要旨:
大気汚染物質の拡散シミュレーションに必要な予測技術として,点データから空間データを推定する方法を検討した。シミュレーション対象エリアを含む広域エリア内3地点の1年間の気象データを,代表気象パターン(モード)に分類し,処理データ量を低減させた後に,べき法則と有限要素法を用いて,対象エリアの3次元空間全ボックスの水平風ベクトルを推定する方法を示した。次に,地平面を含むボックスについて,地形データから得られる地形の傾きと方向による効果を水平風に与え,3次元風のベクトルを推定する方法を示した。示した方法のうち,実データを用いて気象モード解析を行った結果を原始データと照合し,実務への適用性について検討した。
キーワード:
環境アセスメント,大気汚染物質,気象モード解析,予測技術,地形効果,3次元ボックスモデル