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桑原 祐史,木村 誉,小柳 武和,志摩 邦雄 (茨城大学)
要旨:
近年,都市内緑地の重要性が高まってきている。しかし,都市とその近傍における緑地を対象として,面的分布の長期変化と変動傾向を継続して調査することは少ない現状にある。この点に関する情報を整備することは,各種都市計画を策定してゆく際の事前情報として重要と考える。本研究では,水戸市中心部とその近傍を対象として,大正時代より図面が蓄積されている国土地理院発行1/25,000地形図を用い,1970年から2000年までの3年度を対象として経年的な緑地域(生産緑地含)変化とその変動傾向を図化した。結論として,緑地の細分化および緑地域の南西方向への減少傾向と,偕楽園公園および那珂川斜面緑地の重要性が確認された。
キーワード:
都市緑地,土地利用,時系列解析,地形図