[pp.411-416]
福岡 義隆,松本 太,後藤真太郎 (立正大学)
要旨:
本研究では,さいたま新都心駅前の「けやきひろば」を調査対象として,屋上緑化の温熱緩和効果に関して微気象観測とリモートセンシング解析を行った。その結果,日最高気温と日最低気温の差に見られる放射冷却度は夏季の方が落葉時の冬季よりやや大きく,いずれの季節も広場(オープンスペース)で大きく樹下で小さいなどの緑化効果が得られた。特に夏の微気象観測からは,屋上の芝生広場にくらべ樹下が低温で,1階は更に低くなり,早朝はちょうど逆になることが分かった。また,「けやきひろば」建設前後の熱的環境の変化は衛星画像でも確認できた。
キーワード:
けやきひろば,屋上緑化,微気象観測,放射冷却度