[pp.405-410]
岩崎 哲也,岩河 信文 ((株)森緑地設計事務所,明治大学)
要旨:
本研究は,戦後に甚大な大規模火災を経験している大館市と能代市の屋敷林を調査し,その樹林構成などを明らかにすることや所有者の防災意識に関してヒアリングを行うことによって,屋敷林の持つさまざまな機能の一つとしての防災機能を把握しようとするものである。調査の結果,両都市における屋敷林は,主として冬季から春季の厳しい季節風を防ぐための機能が重要視されており,成長が早い樹種と常緑中低木の組み合わせによって,防火に関しても効果的な樹林が構成されている実態が把握された。
キーワード:
大火,防火,防災,屋敷林,防風,居住空間