[pp.317-322]
猪飼 和博,星野 貴之,嶋田 喜昭,瀬口 哲夫 (名古屋市立大学,大同工業大学)
要旨:
近年,街路における景観性も重要視されており,景観整備事業がさらに一般化されつつある。本研究は,街路景観整備プロセスにおいて住民参加を想定し,コンジョイント分析を用いた景観評価の方法を提案し,その有用性について検討した。名古屋市内街路の改良事業を事例とし,まず,周辺の住民・勤務者を対象にCG等により作成した整備案についてアンケートし,コンジョイント分析を用いて景観評価を行った。つぎにその評価結果を踏まえ,再度住民らにフィードバックすることにより,本評価方法の有用性について考察した。その結果,本手法により,人々に享受され得る景観整備の方向性を与えることができ,景観整備のプロセス全体にも良い影響を及ぼすことを示した。
キーワード:
景観評価,コンジョイント分析,住民参加