[pp.311-316]
亀野 辰三,熊野 稔 (大分工業高等専門学校,徳山工業高等専門学校)
要旨:
本研究は住宅地における歩道幅員と樹高とのプロポーションを分析したものである。歩行者の視点から見て,所与の歩道幅員のとき景観上望ましい樹高を樹形別に明らかにするために,住宅地内街路の景観疑似画像を作成して心理実験を行い,被験者の評価構造に基づく望ましい樹高を求めてみた。因子分析の結果から,街路樹景観の評価は,「好ましさ」と「開放感」の2つの因子軸によって表され,ほぽこの2つの因子で総合評価が説明できること,また,歩道幅員に応じて,望ましい樹高は樹形によって異なること等が明らかになった。
キーワード:
街路樹,景観評価,評価構造,歩道幅員,樹高