[pp.269-274]
坂部 創一 (創価大学)
要旨:
テクノ依存症とQOL(Quality of Life)の調査票を用いて情報系の大学生を対象に調査を実施し,情報環境が及ぼすテクノ依存症とQOLの関連分析を行った。その結果,依存度の高い学生は人間関係に支障をきたすなど総合的にはQOLをやや低下させている傾向かみられた。予防策としては,このやや低下している時点で情報環境がもたらすデメリットを明示して重度の依存症へ移行する潜在的危険性を自覚させ,自主的にQOLを向上させるという視点から周囲の人と人間的交流を深められるような種々の支援策が重要であることを指摘した。
キーワード:
テクノ依存症,QOL,ESV-QOL指標,利他的価値観