[pp.205-210]
吉田 有里,上甫木昭春,田原 直樹,澤木 昌典 (大阪府立大学,姫路工業大学,大阪大学)
要旨:
本研究は,道路拡幅や区画整理などにより寺社や民家の敷地内から道路上にはみ出して位置することになった路傍樹についてその現状を把握し,継承のあり方を考察することを目的とした。調査対象木は大阪市内に現存する23本とし,現地調査とヒアリング調査により路傍樹の現状を把握すると共に,3箇所の路傍樹を選定して,周辺住民に対するアンケート調査を行った。その結果,路傍樹に対する認知度は高く,好評価を得ており保全意識も高いが,管理への参加意向が低いことが問題であることが明らかとなった。また,対象木をよく知っている人ほど保全意識,管理への参加意向が高く,路傍樹に対する認知度を高めることが重要であると考えられた。
キーワード:
大阪市,路傍樹,アンケート調査,保全意識