[pp.187-192]
桑原 祐史,小柳 武和,志摩 邦雄 (茨城大学)
要旨:
日立市の山林は,市全域の約60(%)の面積を有している。山林は,石灰岩や,林業等の資源の生産の場として利用されるとともに,自然環境を活かした諸レクリエーション施設が点在している。しかし,本領域は山林火災が多く,平成3年に約218(ha),平成13年は約5(ha)が消失する火災が発生した。自然環境の保全と,防災の観点から山林の植生変化の概況を経時的にモニタリングしておくことが重要である。そこで,本研究では,衛星リモートセンシングデータから算出する植生指標値変動に着目し,日立市周辺山林における植生経年変動評価図を作成した。加えて,評価図に基づく現地調査を実施し,結果の妥当性を検証した。
キーワード:
衛星リモートセンシングデータ,植生変化,モニタリング,環境計測