[pp.153-158]
島村 雅英,井手佳季子,伴 武彦 (横浜市環境科学研究序,(株)ポリテック・エイディディ)
要旨:
横浜市では,1980年代からエコアップ事業が展開され,これまで約150地点で事業が実施されている。エコアップの目標は,自然環境の改善とともに,失われつつある自然と人間の関係の復権であり,エコアップの成果は,回復・創出した生物相の豊かさだけでは評価できない。本研究では,エコアップ事業実施地点の生物相に加え,社会的,空間的な側面も含めた評価手法を検討し,25地点について評価を実施した。その結果,エコアップ地点の管理・育成にかかわる市民が自ら実施できる多面的評価手法を普及させることで,自然と触れ合う市民活動の新たな方向性への「気づき」と活動の活性化を促進できる可能性が示された。
キーワード:
エコアップ,学校ビオトープ,横浜市,市民活動,自然環境評価,モニタリング