[pp.97-102]
小林 昭裕 (専修大学)
要旨:
本研究では2001年度に策定された「知床国立公園適正利用構想」を事例とし,適正利用を実現するための会議で提起された間題点の整理および方策の立案過程について,提起された内容をもとに起因を把握し,問題点への対処や実現にいたる過程を明らかにし,他の国立公園での応用や展開を図る際,基礎的資料となることを研究目的とした。現状の問題点について,その特性を要約し,発生場所を捉えることによって,問題点の分布構造を把握できたほか,起因要素との関係を整理することによって,起因要素の地理的分布を推計することを通じて,実際との比較から,問題点が顕在化した状況および問題点が潜在化する場所の特定を行うことができた。
キーワード:
国立公園,適正利用,基本構想,公園計画,知床