[pp.31-36]
後藤惠之輔,渡邉 浩平,立入 郁 (長崎大学)
要旨:
本研究では,著者らが開発した斜面市街地での新たな交通手段の導入に向けたルート選定手法を用いて,長崎市の4つの斜面市街地において,ルート選定を行った。本手法では,地域の異なる4つの属性データについて,重要度をAHP(階層化意思決定法)により算出し,この総合評価点より候補ルートを挙げ,その後,各ルートの評価点平均値と地域の高齢者割合の分布からルートの検討を行い,地域で建設が必要なルートの選定を行った。その結果,開発したルート選定手法を用いることで,地域の状況が異なる斜面市街地においても,ルート選定が行えることが分かり,本ルート選定手法の有用性を確認できた。
キーワード:
GIS(地理情報システム),斜面市街地,ルート選定,新たな交通手段,AHP(階層化意思決定法)