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環境情報科学学術研究論文集15 (2001年)

[pp.297-302]

牛の放牧管理と草地利用が集水域内からの流出水の水質に及ぼす影響

嶋 栄吉,堤 聰 (北里大学)


要旨:
わが国の農村における集水域からの窒素とリンの流出は,深刻な問題となっている。これは,農地からの化学肥料の溶脱と畜産廃棄物によって引き起こされている。そこで,本論文では,青森において牛の放牧管理と草地利用が集水域内からの流出水の水質に及ぼす影響について検討した。流出水の水量,全窒素濃度,全リン濃度が測定された。全窒素濃度は草地面積率に比例増加し,草地から窒素の流出は放牧密度が大きく影響していた。そして,草地からの窒素の排出率は3~5%と小さいことがわかった。


キーワード:
河川水質,放牧草地,採草地,窒素,リン