[pp.237-242]
愛甲 哲也,小林 昭裕 (北海道大学,専修大学)
要旨:
自然公園では,利用者の増加に伴って生じるインパクトが問題視されている。米国では,過剰利用に対処するため,収容力の概念に基づくレクリエーション地の計画手法が展開された。その特徴は,公園の目標像の設定や,自然資源と利用体験の保全を目指したソーニング,計画および管理の目的に即した指標と水準の設定およびそのモニタリングにあった。日本では,地域制であるため公園計画上の限界があり,公園計画の目的と収容力が関係づけられておらず,自然公園での利用体験へのインパクトや社会的収容力に関する記載がないなどの問題点が指摘された。
キーワード:
収容力,自然公園,公園計画,利用体験,利用によるインパクト