[pp.191-196]
藤田 知則,大澤 啓志,勝野 武彦 (日本大学)
要旨:
主に神奈川県内の水田を有する谷戸型公園5つを対象に,稲作体験参加者の環境意織変化の実態把握を行った。その結果,参加当初は余暇を利用した農体験型レクリエーションを目的として参加する人が多かったが,稲作体験により地域の環境(森林,水田・畑,河川・池,生き物)に対する関心は高まり,自らの作業が地域の景観保全に貢献している認識を持つ人が増えることが明らかとなった。しかしながら,「省資源・省エネの実践」のような日常の簡単な行動の変化は認められたが。「環境団体やグループヘの参加」のような積極的な社会活動への参加を促す効果は,極めて少ないことが明らかとなった。
キーワード:
稲作体験,市民参加,環境教育