[pp.185-190]
大澤 啓志,勝野 武彦,葉山 嘉一 (日本大学)
要旨:
市民による里山・雑木林保全活動が各地で活発化しつつあり,そこで横浜市で開催されている3つのリーダー養成講座の実態把握を行った。主催者側の目的は「活動のきっかけ」と「既存グループの人材確保・育成」に分かれたが,目的・主旨を明確に打ち出すことでそれぞれ適った参加者が得られていた。初めからリーダーを目指している参加者は非常に少なかった。しかし,講座を通じて「フィールドヘの愛着」「活動の継続意思」が増すことが示された。主催者側も講座開催により必要な人材が直ぐに得られるとは考えてはおらず,現在のリーダー養成講座の主要な役割が,参加者が活動に参加するための初期の参画段階であることが明らかにされた。
キーワード:
雑木林管理,リーダー養成講座,リーダー資質