[pp.167-172]
中島 正裕,千賀裕太郎,齋藤 雪彦 (東京農工大学,千葉大学)
要旨:
本研突は長野県飯山市の「なべくら高原 森の家」を事例として,都市農村交流活動に対する評価を住民の視点から行った。その結果,以下のことが明らかとなった。1)森の家が立地する集落や,森の家からの距離が近い集落ほど住民の活動への参加が多かった。2)事業計画および施設運営の段階における行政から住民への情報伝達が現在の活動への参加状況,今後の活動への参加意志に影響を与えることが推察された。3)集落別,活動参加の有無で生活環境への影響を見ると,精神面の効果に対する評価に大きな違いが見られた。4)森の家に対する住民の総合評価には,生活環境面での効果以外にも事業計画段階での行政から住民への情報伝達,活動内容に対する認識程度が影響を与えていた。
キーワード:
都市農村交流,地域活性化,アンケート調査