[pp.149-154]
古澤 浩司,杉木 直,青島縮次郎 (群馬大学)
要旨:
現在地方都市圏では,モータリゼーションを伴った郊外居住化の進展により,公共交通の衰退や幹線道路での慢性的な渋滞といった問題が発生している。これらは,近年の全国的な少子高齢化,核家族化を背景として,十分な公共交通サービスが提供されない郊外部において,交通弱者の急激な増加を引き起こす。今後は,これらの問題に対して公共交通機関の整備に加えて中心部への住み替えの促進といった居住政策的側面からの検討を行っていく必要がある。そこで本研究では,地方都市を対象として住み替え需要および住環境評価の実態を捉え,更にこれらの関連性を分析することによって,今後の居住政策のあり方に関する検討を行った。
キーワード:
郊外居住化,住環境評価,住み替え意識,居住政策,交通弱者,地方都市