[pp.125-130]
増田有希子,宮崎 均 (前橋工科大学)
要旨:
離島にはさまざまな制約があるため,本土と同様の生活条件を備えることは極めて困難なことである。本研究は近接した島との相補関係を築くことによって,離島住民の生活向上を図るネットワーク型の計画手法の提案を行うことを目的とする。対象を群島型離島とし,各群島の生活関連施設に着目し,各施設の充実度の評価と,期待人口流動数を求める重カモデルによる解析結果から,ネットワークの基点となる中核島を定義し,そこを情報の発信源としてネットワークを組むことが有効であるとの結論を得た。現在の生活環境を破壊せずに都市的機能を配置することによって,各島の固有性を尊重した地域振興策を提案することが可能となった。
キーワード:
群島型離島,生活関連施設,集約化,ネットワーク,重カモデル