[pp.67-72]
星野 貴之,嶋田 喜昭,舟渡 悦夫 (大同工業大学)
要旨:
近年,ダイオキシン問題の深刻化によりごみ焼却施設の設置は一層困難な状況にあり,設置後も地域に迷惑とされているケースが多い。本研究では,ごみ焼却施設が住民から受容される要因を探求するために,名古屋市内において整備状況や建設時期の異なる2つのごみ焼却施設周辺の地区住民に対し意識調査を行い,施設の迷惑意識を分析・比較した。その結果,建設時期が古く複合施設でないごみ焼却施設周辺地区では,大気汚染に対する不安感や地域と施設の密着度が迷惑意識に影響しており,一方,建設時期が新しく複合施設であるごみ焼却施設周辺地区では性別や施設までの距離感が迷惑意識に影響していることかわかった。
キーワード:
迷惑施設,住民意識,ごみ焼却施設