[pp.7-12]
吉田 惠介,浅川昭一郎 (北海道大学)
要旨:
札幌市南部のアーバンフリンジでの小規模農地を事例として,住民に対し農地景観写真を用いた評価実験を行った。また,農地が地域環境形成の中で果たす重要性についても調査した。この結果,農地の地覆,隣接土地利用,背景の状態が農地景観の嗜好性,自然性,調和性に大きな影響を与えること,地区の将来像については2つの因子;環境保全志向因子と環境整備志向因子が得られた。さらに,「活気ある農業を育成する」評価尺度は環境保全志向因子に大きな影響力をもち,環境保全意識が高い回答者の中での平均値も高かった。また,農地の役割や効果については,農地の直接的な役割(農産物の提供等)の重要性が明らかになった。
キーワード:
アーバンフリシジ,農地,景観評価