[pp.245-250]
柳 在弘,原科 幸彦 (東京工業大学)
要旨:
近年,自然との共生が謳われている中,開発事業による影響を最小限にするため,計画の早い段階からの環境アセスはもちろん,参加手続きにおける各主体の積極的な参加がより一層重要となってきた。本研究では,特に開発事業による第一の被害者が自然生態系の生き物になる場合,環境アセスの参加手続きにおけるそれらの代弁者として,環境NGOの関わりが必要であることに着目し,藤前干潟におけるゴミ処分場計画を事例に環境NGOの果たした役割を把握しようと試みたものである。その結果,環境アセス開始前後の段階における環境NGOの活動,各環境NGO間の協力関係,環境NGOの活動による変化などを明らかにすることができた。
キーワード:
環境影響評価,環境NGO,干潟,住民参加,ゴミ処分場