[pp.199-204]
田中 正,清木 隆文,西 淳二,奥山 健二 (名古屋大学,宇都宮大学,名古屋市立大学)
要旨:
地下街における,災害時(ここでは火災)の避難行動を予測把握することは,地下街の計画および防災対策を立てる上で重要なことである。災害時環境下では平常時環境下に比べて,情報処理能力が低下し,平常時の不適切な行動は災害時でも発生する可能性が高いとされている。そこで,災害が発生したことを想定して避難行動実験を試み,災害時の問題点の抽出を行った。その結果,地下街の空間構造に関する問題点として,不適切避難誘導サインや,店舗装飾等によるサインの妨害,隠れた階段位置などがあげられた。また,人間の知識・心理上の課題として,避難誘導サインに関する知識不足などがあげられた。
キーワード:
地下街,災害行動,避難行動実験