[pp.181-186]
木村 綾子,中越 信和 (広島大学)
要旨:
現在,環境保全型農業が推進されつつあるが,環境保全型農業がどのように環境保全機能を有しているのかまだ明確に評価されておらず,農法との関係に着目して多くの生物を対象に行われた研究も少ない。.本研究では,これらを念頭に6種類の農法の水田において植生・節足動物・鳥類の調査を行う.ことにより,農法の違いによる農業生態系の構成種の動態を明らかにした。水田内の植生は紙マルチ農法の水田で多様であり,節足動物のバイオマスとツバメの飛来回数は,無農薬で耕作された田植え時期の遅い水田で大きくなっていた。
キーワード:
バイオマス,環境保全型農業,農業生態系,水田