[pp.169-174]
安藤 昭,佐々木貴弘,赤谷 隆一,佐々木栄洋,駒井 拓也 (岩手大学,(株)パスコ)
要旨:
里地地域の景観は開かれた美しく個性豊かな景観として育成される必要があるという認識のもと,筆者等はローカルイメージのキュービックモデルを提案し,このモデルを適用した住民,転出者,来訪者の3主体からなる里地地域の立体的なイメージ解析の必要性について述べてきた。本論はその実証的研究であり,まず既述のローカルイメージのキュービックモデルを適用して里地地域のイメージ調査のための剌激語(反応語)を選定し,次いで住民,転出者,来訪者の3主体の里地地域のイメージについて比較分析したものである。その結果,里地地域のイメージに関する住民,転出者,来訪者の3主体のイメージ構造の差異をより鮮明にすることができ,里地地域の開かれた美しく個性豊かな景観創出のための有用な情報を得ることが出来た。
キーワード:
住民,転出者,来訪者,ローカルイメージのキュービックモデル,里地,イメージ構造