[pp.161-164]
谷下 雅義,川口有一郎,鹿島 茂 (中央大学,明海大学)
要旨:
仮想評価法(CVM)では,この仮想的な状況をアンケートによっていかに正確に回答者へ伝えるかが1番の問題となる。仮想市場が正確に伝わらない場合,さまざまな誤差が生じることが既存研究で報告されている。しかし,誤差またそれへの対処方法については十分明らかにされていない。本研究は,言語プロトコル分析を導入したアンケートの設計の考え方を示し,それを小河川の水質改善事業の価値計測に適用した。言語プロトコル分析を取り入れることで,抵抗回答バイアスが生じていることが明らかとなり,またそれを踏まえてアンケートを改善することで抵抗回答のより少ないアンケートの設計が可能であることを示した。
キーワード:
仮想的評価法,誤差,言語プロトコル分析,小河川