[pp.139-144]
伊藤 政博,村上 廣,浅井将昌 (名城大学,豊国神社,Brock University)
要旨:
離島では,1953年に制定された離島振興法の庇護下で約40年間にわたって漁港・海岸などの公共事業が促進されてきた。本研究は,伊勢湾内の愛知県の3離島(佐久島,日間賀島および篠島)と三重県の4離島(答志島,菅島,坂手島および神島)を対象に,公共事業の一つとしてこれまでの漁港・海岸整備を地域住民がどう評価し,将来に何を望んでいるかをアンケート調査した。比較のために離島の対岸本土側の一色町,南知多町および鳥羽市の3地域についても同様な調査を行った.調査結果はクラスター分析し,検討を加えた。その結果,対象10地域では,漁港・海岸整備に対する評価は,地域によって多少の相違はみられるが,離島と本土側で大きく2分されないことが明らかになった。
キーワード:
離島,漁港・海岸の整備,自然環境,住民評価,クラスター分析