[pp.25-30]
近江 慶光,長友 大幸 (千葉大学,千葉市立みつわ台中学校)
要旨:
小学校の環境教育において校庭に存在する高木や保全された巨樹がどのような影響をもたらすかについて研究を行った。本研究ではまず対象とした千葉県小見川町立小学校5校に対して,校庭の緑化状況について現地踏査を行うとともに,環境教育の状況についてヒヤリングを行った。また各校を卒業した中学生1239人に対してアンケート調査を行った。その結果,巨樹に対するかかわり方が,環境に対する意識に差異を生じさせることがわかった。環境教育の面から考えるならば,保護的に巨樹を管理するよりも,積極的に教材として利用することが重要であると考えられた。また概念的な教育よりも,学校生活の中で巨樹に多く触れる機会をもうけることが望ましいと推察された。
キーワード:
高木,巨樹,小学校,環境教育